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International Joint Studio: Sendai Coast 2012 03/18 敷地見学レポート

2012年3月18日(日)、復興構想国際スタジオのための被災敷地見学が行われました。
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以下、現地担当者からの報告です。
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2012年3月18日(日)、復興構想国際スタジオ(Memorial Landscape International Joint Studio : Sendai Coast 2012) のための被災敷地見学が行われた。
仙台市の震災復興計画では東部沿岸部を「海辺の交流再生ゾーン」とし、主に公園等の用途への転用検討がされている。この企画は浸水域3000ha におよぶ広大な仙台市東部沿岸部復興のあり方に広く国際的知見を活かそうと、国内外6大学が合同で行うスタジオである。

参加大学は下記6大学。
・コロンビア大学、プリンストン大学、UCLA(以上、アメリカ合衆国)
・ローザンヌ連邦工科大学(スイス)
・清華大学(中国)
・東北大学(日本)

3/18 の敷地見学には、このうち下記大学が仙台に集結し、仙台市震災復興本部震災復興室から梅内淳氏、岡本一郎氏にご参加いただいた。
・ コロンビア大学からクニオ・クドウ教授、学生7名
・ プリンストン大学からジェシー・ライザー教授、学生13名
・ ローザンヌ連邦工科大学からナナコ・ウメモト教授、学生16名
・ 清華大学から学生2名
・ 東北大学から小野田泰明教授、堀井義博講師、佃悠助教授、保科陽介SSD 研究員、学生13名

参加学生の様子

当日のスケジュールは下記のように行われた。
9:00am 仙台駅集合
10:00am-11:15am 卸町にあるTRUNK にて梅内氏、越村准教授の講義
12:00pm-17:00pm 仙台市沿岸部敷地見学
18:00pm-19:30pm ディスカッション
19:30pm-20:30pm 懇親会

予備知識講義
被災地見学に向かう前にTRUNKにて予備知識として梅内淳氏(仙台市)より仙台市の被害状況、復興計画など、越村俊一准教授(東北大学大学院工学研究科 附属災害制御研究センター)より東北地方における津波被害の歴史、津波に対する災害研究の取り組み、3.11 から学んだ事などに関する講義をしていただいた。
その後、ヘルメットやマスク等を用意し沿岸部見学に向かう。ルートは蒲生下水処理場→荒浜廃棄物搬入場→荒浜小学校→冒険遊び場→いぐね集落を回った。

スタジオでは約10kmある帯状の沿岸部を緩やかに下記3つのエリアに区分する。今回はそれぞれのエリアを重点的に見学。
・ 海浜レクリエーションエリア(災害危険区域として居住立地に規制がかかる地区)
・ 下水処理場・干潟エリア(七北田川河口をはさんで対峙する干潟と下水処理場)
・ 農地再生エリア(いぐね集落)
エリアマップ
沿岸部見学の様子01沿岸部見学の様子02

沿岸部見学のあとTRUNK に戻りワールドカフェ形式のディスカッションを行う。学生達は9テーブルに別れ約20分ごとに人を組み替え3ラウンドの計約60分間、沿岸部被災地に対するそれぞれの復興の考えや各大学で進めているスタジオ内容について議論を交わし合い、その後各テーブルで話題に上がった事例を発表し共通認識を高め合った。
ディスカッション

主な意見として、
・実際に敷地見学をし、そのスケールの大きさに驚愕した。
・単純に高い堤防を造るのではなく、より効率的に津波から守るために都市スケールの平面/断面のデザインで考えるべき。
・バスで回った印象だと方角をつかむのが難しく、どちら側が海なのか認識出来ない事がたびたびあったため、方角を認識できるデザインが必要。
・メモリアルという課題に対し、その回答が精神的なものがいいのか物理的なものがいいのか難しい。
・日本人は昔ながらの住宅などの伝統的文化にどれだけ執着しているのか気になる。
・日本からだけでなく世界中から人々が訪れる場所となれれば、災害を忘れる事はなく、メモリアルという課題に対する回答となるのでは。
・・・など

最後に各先生方よりコメント。
先生方によるコメント
▼クニオ・クドウ教授(コロンビア大学):例えば玄関や床の間のような流された住宅の記憶である日本の伝統的文化を、現代的な方法に変換しこの広大なアーバンスケールに取り入れるスタジオをコロンビア大学では目指したい。

▼ジェシー・ライザー教授(プリンストン大学):このような国際的に学生達が交流出来る場に感謝する。このスタジオで出来る成果はまだ序章の終わりにすぎない。今回、実際に肌で感じ学んだ事を受け止め課題に取り組んでほしい。単純に問題を解決するのではなく、公共の場に成果を発表する良い機会と考え真摯に取り組んでほしい。

▼ナナコ・ウメモト教授(ローザンヌ連邦工科大学):このような場を用意していただいた東北大学の方々、そして今回参加してくれた各大学の方々に深く感謝します。被災地を実際に見学し多くの事を感じ学びましたが、特に技術的な部分を学べた事が貴重でした。今回学んだ事を我々が取り組んでいるスタジオにいかに活かすかが重要です。

▼小野田泰明教授(東北大学):今日はハードスケジュールでみなさんにとってとても長い1日であったと思います。本当にご苦労様でした。我々は被災地にある大学ですから、様々なアイデア重視の実現不可能なプロジェクトを見せられる事に疲れています。正確な情報、現実に基づいて考えられた復興アイデアが求められています。そしてもちろんその延長線上に夢のある可能性がなければいけない。この現実と可能性のバランスがとても重要なのです。その意味ではこのスタジオはみなさんにとても有意義な物であると思います。仙台市もみなさんの成果を楽しみにしていますので、クリエイティブな成果を期待しています。

【開催概要】
実施日:平成24年3月18日(日)
日 程:
(1)レクチャー
  時間  10:00~11:15
  会場  仙台卸商センター5階「TRUNK | CREATIVE OFFICE SHARING」
(2)視察
  時間  12:00~17:00
  視察先 南蒲生浄化センター、荒浜・荒浜小学校、種次・二木地区(農地・いぐね)等
(3)ディスカッション
  時間  18:00~19:30
  会場  仙台卸商センター5階「TRUNK | CREATIVE OFFICE SHARING」
主催:東北大学大学院工学研究科都市・建築学専攻
共催:東北大学防災科学国際研究所(予定) アーキエイド
協力:せんだいスクールオブデザイン   協同組合仙台卸商センター
後援:仙台市
参加大学 :コロンビア大学、プリンストン大学(以上、アメリカ合衆国)、ローザンヌ連邦工科大学/EPFL(スイス)、清華大学(中国)、東北大学(日本)
講師
海外 : ジェシー・ライザー(プリンストン大学)、ナナコ・ウメモト(ローザンヌ連邦工科大学)、クニオ・クドウ(コロンビア大学)
日本 : 小野田泰明、堀井義博、佃悠、保科陽介(東北大)、越村俊一(東北大・津波工学)、梅内淳、岡本一郎(仙台市)

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