お知らせ
アーキエイド事務局からの最新情報

「牡鹿漁師学校」 開催までの経緯

こんにちは。牡鹿漁師学校の事務局を担当している筑波大学貝島研究室の佐藤です。
我々は後方支援として、事務局を担当しています。

何故「牡鹿漁師学校」を行うのか?
ここでは、震災以降の桃浦住民と我々の関わりから「牡鹿漁師学校」開催の経緯を記させて頂きます。

牡鹿半島での建築家による復興支援のはじまり 
牡鹿半島と筑波大学貝島研究室の関わりが始まったのは、 震災後間もない2011年7月でした。東日本大震災における建築家による復興支援ネットワーク[アーキエイド]の一員として、高台移転候補地の検討を行うためのサマーキャンプを開催したのがきっかけです。http://archiaid.org/projects/pj0015/

AA全体写真

2011年夏。まだ避難所での生活が続いていた住民の方にご協力頂き、どこが新しい居住域になり得るのかを検討しました。 住民の方と一緒に集落を練り歩くなかで、集落の使い方や歴史、そこでの産業、豊かな山林資源、山津波がある場所など、様々なお話を伺い自然の美しさと厳しさを学びました。

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住民の方との話し合いの中で、震災後の桃浦地区の暮らし方に関して議論を交わし、「漁師学校」「ヨットハーバー」など、集落外の人とも交流していきたいという復興に向けた様々なアイデアが提案されました。ここでの話し合いが我々と住民の関わりの始まりであり、「牡鹿漁師学校」の原点でもあります。

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住民の方が抱いている様々な将来イメージを俯瞰の「浜の将来図」として絵にすることで情報を共有し、得られた情報を提出することで、サマーキャンプは一段落しました。

浜の将来図

継続する復興支援
アーキエイドの継続的な復興支援と 住民の方との本格的な交流が始まるのは、2011年10月からです。実際に 高台移転計画を作成するにあたり、住民要望のヒアリングや計画案の模型作製などの計画案作成補助を行う事になり、そこから月に1回程度の定期的な訪問を開始しました。

我々にできる支援は何なのか?
建築や都市の学習の中で身につけてきた技能をどう生かすか?

常にその自問自答を繰り返し、どのような支援ができるのかを模索しつつ様々な支援活動を行ってきました。

全国10大学が協力して、半島内にある30の浜の復興支援を行うため、東京での情報共有の場を作成、
(半島支援勉強会 http://archiaid.org/projects/pj0018/

豊かな暮らしや景観を継承するために、浜の暮らしから将来を考えるデザインパタンブックをまとめたりもしました。
名称未設定
牡鹿半島復興計画のためのデザインパタンブック http://archiaid.org/news/2877

被災低地部の活用方法の検討
2012年度のサマーキャンプでは、人口が減少してしまった震災後の低平地の活用方法を住民の方と話し合いました。被災を受けてしまった場所は、新しく家を建てる事はできません。かつては住宅地であった広大な低地部の、今後の活用方法を具体的に話し合うことが目的でした。

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話し合いでは、様々な意見が提案されました。そんな中、特に重要だという意見だったのが「牡鹿漁師学校」です。石巻市街地に近い桃浦地区は、震災前から人口減少傾向にありましたが、震災を契機として、一気に人口が減少してしまいました。
「桃浦地区のことを知ってもらう機会をつくり、将来住む人を見出したい。」
という住民の方の思いを特に強く感じました。その一方で、
「絵に描いた餅となっては意味がない。」
という厳しいご意見も頂きました。

「牡鹿漁師学校」実施に向けて
その後も、牡鹿半島での活動は継続しました。高台移転候補地の検討や、半島内の小学校と連携した活動、低価格増築型住宅案の作成などの様々な活動を通して、住民の方との交流と復興支援を続けてきました。

そして迎えた2013年。
3月には震災後初の出荷も始まるなど、復興に向けた様々な取り組みが開始される中、牡鹿漁師学校の実現に向けた動きも本格化してきました。行政区長さんをはじめとする住民の方と話し合いを重ね、2013年の夏に第1回を開催する運びとなりました。
授業プログラムや開催理念などを話し合う過程では、
「とにかく、1回やってみよう。成功でも失敗でも、やってみないと何も始まらない」
「観光漁業ではなく、住みたい人、働きたい人に来てもらいたい」
「住民が講師となり、桃浦地区の良さを伝えたい」
などの意見も出てきました。
「今後新たに浜で暮らしたい人や、桃浦で働きたい人を増やして行きたい。」
それが漁師学校の開催理念であり、桃浦地区にとって本当に必要なものだと再確認しました。

まだ瓦礫が残る中震災の怖さを実感した、始めての訪問から丸二年が経ちました。何度も半島を訪れる中で様々な魅力を感じ、住民の方の優しさと格好良さに魅了されてきた二年間でもあります。この二年間、おいしい海や山の幸を頂き、様々な歴史や民俗、自然とのつきあい方などを学ばせて頂きました。牡鹿の良さを、多くの人に知ってもらいたい。その思いを旨に今回の「牡鹿漁師学校」の運営を行っていきます。

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筑波大学大学院 芸術専攻建築デザイン領域 博士後期課程
佐藤布武 / Nobutake Sato

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