お知らせ
アーキエイド事務局からの最新情報

五度目の3月11日をむかえて

東日本大震災の発災から5年が過ぎました。 被害に遭われた皆様にあらためて心よりお見舞い申し上げます。

東日本大震災における建築家による復興支援ネットワーク[アーキエイド] は、東日本大震災を契機として集まった建築家のネットワークであり、復興支援活動のプラットフォームです。

この3月には、5年を機に、多くの報道機関が被災地の5年のあゆみを振り返りました。被災地に近い我々も含め多くの視聴者にとって、被災地についての心温まるニュースとは相反する、広大な更地を改めて直視する機会でもありました。
岩手・宮城・福島それぞれの被災の状況と巨大な復興事業とその進捗を縦覧する中では、非常に多くの賛同者を得たアーキエイドのネットワークにより達成されたプロジェクトも、被災地全体の中ではまるで砂つぶのような微細な取り組みであると、改めて感じざるをえません。被災地全体の復興状況も数字ベースで見ても、住まいの移転のための防災集団移転促進事業(高台移転・内陸移転)の完了率は戸数ベースで3割前後、災害公営住宅は3万戸が計画されていますが、完了率は5割に満たず、未だ多くの方が仮設住宅での生活を余儀なくされています。

アーキエイドが取り組んできたいくつかの先駆的プロジェクトは、徐々に具体的な姿を現し始めています。建築家個人個人がその職能を通して出来ることを考え、発災直後から被災地に寄り添い多種多様なプロジェクトを立ち上げてきました。プロジェクトの多くは地域をリサーチすることから始まり、被災住民と共に地域の将来を見据えた復興ビジョンを描くものでした。今も多くの建築家たちがそのビジョンの実現に向けた活動を継続しています。

プロジェクトにおいて、アーキエイドでは、地域ごとの特性を踏まえ、震災前から顕在化してきていた課題も含めて横断的に解決するボトムアップ型の支援を目指してきました。 5年間の支援の成果は、地域に則した高台移転地や建築物、未来を担う人材や産業、そして記憶の再生といった様々な姿かたちを成しはじめています。それぞれのプロジェクトが生み出し、「アーキエイド」の名のもとに集まり、活動した担い手が、それぞれ固有の名前をもって、被災地に、またその他の活動地域に定着していくのに伴い、アーキエイドは、プラットフォームとしての役割のひとつの区切りを迎えます。

区切りに向けて、アーキエイドは、プラットフォームにおける知識の集積と、ネットワークを次世代にひきつぐための準備を始めました。
アーキエイドには実践を通して得た震災知識が集積されています。これらの知識をレビューし次世代へ引き継ぐことは、アーキエイドが発足当時から掲げている重要なミッションです。5年を機に、それぞれのプロジェクトにおける、意図、直面した困難、チームなどを「アーキエイド・レコードブック」としてとりまとめ、将来に残すべき資料として発刊します。また総会をあたらめて行うことにより、賛同者のネットワークをつなぎながら、開いていきます。

発災から5年。巨大災害からの復興にあたって、建築家たちがその責任を全うすることへの支援者の皆様の強い期待に応えながら、アーキエイドは活動してまいりました。建築家による復興支援ネットワークがより開かれた形となるよう、法人ではなく、ネットワークとして再編するタイミングに向け、皆様のますますのお力添えをお願いいたします。

2016年3月11日
東日本大震災における建築家による復興支援ネットワーク[アーキエイド]実行委員会

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