治癒する模型/Model+Aid#3

4月に入り、研究室も新しいメンバーを加えてスタート。「津波で今回失われた街を模型で復元する」という幾分抽象的な命題を、具体的な目標にかえるため、研究室のメンバーで浸水地域の分析に取りかかりました。まず模型の条件として「戸建て住宅1軒が認識できること。」「模型を覗き込んだときに街並みを感じ取ることができること。」を満たすため、1/500の縮尺で検討してみることにしました。1/500の街のジオラマ模型を作った場合、1M四方の模型は実際の500M×500Mのエリアになります。国土地理院のHPで公表されている浸水地域のマップの上に500M×500Mのピクセルを重ねたピクセルマップを作成し、浸水地域をカウントしたところ、約4200ピクセル。すなわち1M四方の模型が4200個必要になるという計算でした。ピッタリくっつけて並べても65M四方になってしまうほどの途方もない大きさです。東京ドームとか、さいたまスーパーアリーナのような大きなスタジアムでなければ、「一同に会した模型」を一覧することができない規模であることが分かりました。それらが、あの1時間あまりの時間に、一度に失われてしまったということです。私たちは建築の人間として、初めて被害の途方もない大きさを体感した気がしました。

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One Response to 治癒する模型/Model+Aid#3

  1. 槻橋 修 says:

    プロジェクトの報告は3か月遅れていますが、7月5日、気仙沼で試験的に行ったワークショップを河北新報の記事に取り上げて頂きました。この3ヶ月間、気仙沼の現地に入りながら気仙沼、大島、唐桑、階上、本吉などさまざまな地域で本プロジェクトについてヒアリングを行い、このプロジェクトが地元住民と復興計画をどのように繋ぐことができるのか、慎重に検討を重ねています。この記事内容の段階は未だプロセスの途中で、様々な地域でこれを行っていくためには、これからさらに幾つかの山を越えていく必要があると感じています。引き続き、こちらの報告は継続していきたいと思います。
    河北新報7月5日「気仙沼の記憶継承を 神戸大生らが震災前の姿を模型で再現」

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