第9回アーキエイド半島支援勉強会/一部公開

7月15日に行われたメディア公開アーキエイド半島支援勉強会中間報告会とその後に行われた第9回半島支援勉強会の様子を報告します。

まずは、今年度1回目とかるメディア公開中間報告会についてのご報告を行います。勉強会前半は公開のため、多くの方に出席していただき、昨年度2月以降のアーキエイドの活動についての報告を行いました。主な報告内容は、各地域での現状と課題、参加大学間で発足したワーキンググループ(以下WG)の活動についてでした。

 まず始めに、東北大学・小野田氏からアーキエイドの現状と課題についての説明があり、これまでの活動として展覧会や施設計画の支援、土木コンサルと協力した高台移転計画案が紹介されました。今後の動きでは、災害公営復興住宅の設計発注の開始に伴い、詳細な現状の把握と住民への説明を引き続き行っていくという方針が挙げられました。

 続いて地域ごとにこれまでの活動報告が行われ、雄勝半島を東京芸術大学・ヨコミゾ氏、宮戸島をSANAA・妹島氏、そして牡鹿半島を東北工業大学・福屋氏が報告しました。

 それに続き、牡鹿半島を支援している大学間で発足した分野別ワーキンググループ(以下WG)について担当の各大学から活動状況の報告が行われました。それぞれのWGごとの報告概要をまとめます。


■パタンブックWG(筑波大学)
 牡鹿半島を現地調査し、半島らしさをデザインブックとしてまとめました。現在は、牡鹿半島内の小学校と協力して地域の特徴をまとめた観光ガイドブックを作る「牡鹿ブックプロジェクト」が進行しています。

■観光WG(Y-GSA)
 牡鹿半島の復興には観光の復興が不可欠と考え、このWGは始まりました。主な活動内容は、復興支援基金へ「石巻市牡鹿半島における水産業をてことしたブルーツーリズム拠点の持続的整備」としての応募や、寄付して頂いた東北電力の寮や被災を免れた小学校のリノベーションによる復興拠点の整備です。

■コアハウスWG(東京工業大学)
 コアハウスとは水回りを含んだ最小限の住宅を最初に建設し、お金がたまったら建て増ししていく住宅モデルの提案です。漁師の人が金銭的な負担や年齢的な問題で集落を離れてしまう等の要因による人口流出を防ぐことを目標としています。特徴としては漁師のライフスタイルに合わせた設計に加え、木材を豊富に使用した板倉工法を採用しています。今後、牡鹿半島の為の地域再生最小限住宅開発プロジェクトとして、企業等からの協力を得てモデルハウスを一軒建てる予定です。

■空き家WG(神奈川大学)
 遠法からの支援者の宿泊滞在場所として鮎川浜にある空き家を借りて整備を進めています。改修は学生のセルフビルドで行い、改修に用いる資材は各大学から提供してもらった家具を使います。ミーティングや学生の模型制作に使用するスペースをつくる予定で、牡鹿に点在する空き家の活用モデルとして確立したいと考えています。

■公営住宅WG(法政大学)
これまでの復興公営住宅の事例としては大規模計画が多いですが、半島内では小規模公営住宅が予想されるため、その検討を行っています。白石のシルバーハウジングの設計を基本に移転計画を進めていく予定で、高台移転の枠組みの中で建設できるように、先行集落として荻浜で実現できるよう計画を進めています。



 続いて第9回アーキエイド半島支援勉強会の内容をご紹介します。勉強会は現状の活動整理から始まり、主な議題は防集、漁集、県道付け替え事業についての議論が交わされました。以下に事業ごとの議論項目を記します。

■防災集団移転促進事業
・複雑化してきた各事業が同時に理解できるスケジュールの統合表の作成
・地元JIAと協力した北上の小室地区をケーススタディとした防災集団移転のガイドラインと造成計画のガイドライン作成

■県道付け替え事業
・県道が浸水する危険がある地域での県道付け替え
・対象浜での防災集団移転と連動した計画案の作成の必要性

■漁業集落防災機能強化事業
・宮古島での被災状況の紹介とその後の漁集の検討状況
・住民が発足したまちづくり委員会と連携した島全体のマスタープラン

 続いてWG毎に進行中の活動今後の展望の紹介が行われ、参加者間での情報共有と活発な議論がありました。勉強会の最後には、浜ごとの防集・漁集に関して計画を壁に張り出し、それぞれの浜での問題点や解決方法に関する議論が具体的に行われました。

 今回の勉強会では、8月の24から26を目処に昨年と同様にサマーキャンプを実施し、現地で漁集に関する地域のヒアリングを行うことを検討する事が決定しました。また、次回のメディア公開半島支援勉強会中間報告会は、3ヶ月から4ヶ月後に行う予定です。正確な開催が決定したら、本ウェブサイトにて改めて告知させて頂きます。

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