3.11から約2ヵ月後の福島県いわき市3(海沿い:江名〜豊間〜薄磯)

[視察者]佐藤久美子(東京理科大学修士2年、千葉県内在住)
[視察日]2011/05/03~2011/05/09(東日本大震災から54~60日)
[視察地域]福島県いわき市(いわき湯本を中心とする地域)
[視察目的]調査・研究、ワークショップボランティア
津波の被害にあった、海沿いの地域(小名浜〜江名〜豊間〜薄磯)を、5月5日に地元の方と一緒に視察してきました。一部の道を除いては、多くの道が車で通行出来るようでした。
青いピンが、海沿い地域の直接訪れて、撮影した場所です。
【江名〜豊間〜薄磯】
津波の被害にあった地域です。ほとんど動画しか撮影していなかったので、画像は動画からのキャプチャになります。
地図で見るとわかりやすいのですが、小名浜から海沿いの道を6kmほど北上していきました。小名浜港の周辺は民家が少ない場所もありましたが、北上して行くにつれて海に非常に近い住宅地が続き、建物の被害も大きくなって行きました。
左:中之作港 線路に乗り上げた船 右:中之作港 ひっくり返ったままの船
左:中之作港 右:江名

左:江名 右:豊間
この近くにあるいわき病院の方とお話しをしました。津波が来たときには、駐車場の車は流されてしまったものの、津波警報を聞き、その後すぐ患者さんは皆2Fにあがり無事だったとのことでした。また、病院よりも低いところに住んでいた人が数人避難しに来たそうです。お話を伺った5月5日の段階では、ライフラインは復旧しており、外来の患者さんのみ受け付けているとのことでした。いわき病院のあたりの津波の高さは8mだったそうです。
左:薄磯 右:薄磯
だんだんと被害が大きくなっていき、建物の基礎だけが残っているような光景が広がっていました。倒壊せずに残っている建物も、多くは1階部分が壊れてしまっています。
左:薄磯 手前には基礎だけが残っている 右:薄磯 ひっくり返った建物の一部
車中から撮った動画です。番号が大きくなる毎に北上して行きます。
【いわき市勿来地区災害ボランティアセンター】
私が見てきた地域は、市の行政が復興作業に取り組んでいました。6日にボランティアをしている方とお話をする機会があり伺ったのですが、いわき市の中でも、勿来(なこそ)地区では、NPO勿来まちづくりサポートセンターが立ち上げた「いわき市勿来地区災害ボランティアセンター」が行政に先駆けて復興のために動き出し、たくさん集まるボランティアの窓口として機能したため、復興に向けた作業が、行政だけで進めている地域と比べスムーズに進んでいるとのことでした。HPを見ると、ボランティアセンターの活動は今月20日までとなっており、今後はボランティアではまかないきれない作業を進めていくのだと思われます。

【津波の被害地域】
私が宿泊させて頂いた方の家がある、平下高久は海から約800m。震災の日、海から400mのあたりまで津波に襲われたそうです。いわき市街地や湯本などの津波の被害の無いところでは、日常の生活を取り戻しつつあるように見え(原発のことを考えると、とても元通りとは言えませんが)、海沿いの地域とのかなりのギャップを感じます。実際に津波によってめちゃくちゃにされた風景を見て、美味しい食事も出来る、物もほとんど不自由なく手に入れられる場所があるのに対し、震災から2ヶ月たった今でも、家を失い、今も避難所で暮らす方がいるのが現実であるということを、少しずつですが、ようやく理解し始めたように思いました。

4へつづく
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One Response to 3.11から約2ヵ月後の福島県いわき市3(海沿い:江名〜豊間〜薄磯)

  1. 加藤研介 says:

    佐藤様

    いわき市の状況が分かる詳細レポート3件ともに拝見しました。とてもわかりやすいレポート
    感服いたしました。

    私は4/28-5/4の一週間、勿来地区災害ボランティアセンターにて活動をおこなってきました。
    5年ほど前より前勤務先での担当プロジェクトで、工事関係者また地域の方々にお世話になって以来、
    現在もお世話になっているため、今回の件を受け何か出来ないかと行って参った次第です。
    私が活動した場所は、錦町須賀、豊間、植田町から勿来までの全般、でした。
    そこで、ニュースにもよく流れているような、ブロック塀の撤去、屋根瓦の撤去、がれき全般撤去、
    泥かき、砂出し、道路側溝の清掃、などなどをしました。

    活動中のお昼休みや夕方や夜に現地の方にご案内していただきながら、私も勿来から新舞子のかんぽの宿
    の少し北まで行ってきました。県道382がその先、陥没して無くなっていたため、そこで引き返しました。

    他のVCでの活動経験は無いのですが、勿来地区はとてもスムーズに運営出来ていたと思います。
    地元のNPOや、東日本国際大学の学生、その他のNPOが協力し合って運営していました。
    一日だけ、夜の運営スタッフミーティングに参加させていただいたことがあるのですが、
    熱心に、かつ、前向きで明るく楽しく元気な議論を交わしていて、聞いていたこちらが元気を
    もらってしまうほどでした。

    長くなりましたが、続きのリポート期待しております。
    また、今後のいわき市でのワークショップなど、ご健闘お祈り申し上げます。

    申し遅れましたが私は2000年に東京理科大学小嶋研究室の学部を卒業しました加藤研介と申します。
    それでは失礼します。

    加藤研介

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