【レポート】大谷川浜二渡神社実測調査、第二回大谷川浜住民協議会/東京工業大学 林咲良

 東京工業大学大学院塚本研究室修士1年の林咲良です。8月23日〜8月25日にかけて行われました、「大谷川浜二渡神社実測調査」および、「第二回大谷川浜住民協議会」について、ご報告させていただきます。

 今回の実測調査は、ミニキャンプ2013のプログラムのひとつとして行われ、このさき、大谷川浜の二渡神社の修繕を行うための下地とすることを目的としています。

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 二渡神社は、海につきだした小山の上にあります。高台にあったため、住宅が100%被災した浜のなかで津波の被害を免れた唯一の建物であり、3月11日の夜には孤立した人々はここに避難し、夜を明かしました。去る6月9日に獅子振りが行われた場所でもあります。(参照:大谷川浜獅子振り/第一回大谷川浜住民協議会
 この神社は浜の人たちにとってまさによりどころとなる場所であり、ここを修繕することは、浜の復興のなかで大きな意味をもつと私たちは考えています。

 また、今回、大谷川浜の阿部区長さんの声かけで、隣接する鮫浦、谷川浜の神社も修繕したいということになり、そちらも実測を行うことになりました。23日には、3浜の区長さんとともに、石巻市生涯学習課の佐々木さんとも打ち合わせを行いました。

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 二渡神社は、向拝、拝殿、本殿からなる権現造の神社です。調査は、向拝、拝殿、本殿で数人ずつ分かれて協力して行いました。私は、拝殿の平面図を担当しました。
 神社においては、やはり本殿にお金をかけ、拝殿の建物はどちらかというと後回しにされがちだと聞きます。しかし、二渡神社では、拝殿にもたびたび修復が行われてきたようすが見て取れました。床や壁は上からはり直されていたり、外壁も継ぎ目が覆われていたりして、住民が日々の生活の中で使う場として大切に受け継いでいるのを感じました。

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 阿部区長さんも積極的に実測に協力してくださりました。一緒になってコンベックスを持って長さを測ってまわり、手慣れたようすで長さをはかっていました。私たちが部材がよくわからずもたついていると「ここはね、」と教えてくださりました。自分達で漁具を置く小屋をつくってしまうような生活をしていた方たちにとって、建築というものは私たちよりも身近にあるのだと実感しました。

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 二渡神社の実測を終え、その後は谷川浜の八幡神社、鮫浦の五十鈴神社、熊野神社に同様に実測に入りました。実際に建物の中に入り、自らの手で図面にしてみることで、写真でまわりから眺めるだけでは同じように見えた各々の神社も全くちがって見えました。それは建物自体の組み物の複雑さや素材、色の違い、角のおさまりの違いなどでもありますし、どのくらい使われているか、どのくらい修理されてきたか、という違いでもありました。

 最終日の夕方には、第二回大谷川浜住民協議会が行われました。

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 協議会には、牡鹿総合支所の安藤さんにも来ていただきました。安藤さんから集会所に対する支援の方針などの説明があり、それをもとに集会所の作り方や、使い方などについてを中心に、様々な議論が交わされました。大谷川浜には公共施設ができる予定がなく、また新県道との関係で高台移転地のみが孤立する可能性があるので、集会所に避難所としての機能をもたせることになるのではないかという話も出ました。
 今回の協議会では、安藤さんが来てくださったことで、集会所についてとても具体的なお話ができたと思います。

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 私にとって、実測調査自体が初めてでしたし、他にも、今回の調査は本当に学ぶことが多いインターンとなりました。現在、研究室で実測で作成した野帳をもとに、図面化をすすめています。

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 調査後には、仮設でおいしいホヤや鯨をごちそうしていただきました。鮎川の家でも、阿部さんに食事を用意していただくなど、お世話になりました。鮫ノ浦湾では、もう来夏からホヤの収穫がはじまるので、ホヤがいくらでも食べられるようになるそうです。
 区長さん達は、こうやって若い人が浜にちょくちょく来てくれるだけで、本当にありがたいし、うれしいとおっしゃっていました。でも、やっぱりなんとかして新しく浜に住みたいという人がいるといいんだけど、ともおっしゃっていました。私たちもなかなか住むことは難しいけれど、こうやって何度も通うことで住民の皆さんとともに復興を追っていきたいと思いました。

 最後に、ミニキャンプを行うにあたって多大なご協力いただいた大谷川浜の阿部区長さん、谷川浜の渥美区長さん、鮫浦の伊藤区長さん、また石巻市生涯学習課の佐々木さん、協議会に来ていただいた牡鹿総合支所の安藤さん、ありがとうございました。


東京工業大学塚本研究室修士1年
林咲良


大谷川浜二渡神社実測調査主催|東京工業大学塚本由晴研究室
開催場所|宮城県石巻市大谷川浜二渡神社
サポート大学|東京工業大学塚本由晴研究室
二渡神社修繕計画 募集概要

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