【レポート】蛤浜民家リノベーションワークショップ/名古屋工業大学 坂井文也

 こんにちは。名古屋工業大学修士1年の坂井文也です。9/29~10/1に行われた、蛤浜民家リノベーションワークショップに私も参加いたしました。
 私は、蛤浜の全体像をまとめる班に所属し、3日間の活動を行いました。班の目的は、フィールドワークやヒアリングを通して蛤浜の全体像を把握し、今後の計画における基礎資料となるものを作成することです。民家を離れ、広い視点から今回の民家改修について考えたことを報告いたします。

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フィールドワークを行い気づいたことを地図に描き込む

 私は今まで、何度かカフェはまぐり堂へ訪れていましたが、浜全体をじっくり歩いて回ったのは、今回が初めてでした。いざ歩いてみると、蛤浜という小さなまとまりの中に、海や、山、住宅地といった場面が豊かに存在することに気づきました。しかも蛤浜は全体を簡単に歩き回ることができます。蛤浜を案内してくださった島田さんから、「蛤浜で、ミニトライアスロンをした」という話を聞き、その蛤浜ならではのかわいさが魅力だなと思いました。だからといって、蛤浜を歩くことで、見えてくるものは、自然だけではありませんでした。写真にあるような小さな祠が蛤浜に点在しているのです。その小ささもかわいさを感じるのですが、はまぐり堂の亀山さんによると、この祠は一家にひとつずつあり、その家の近くに置いてあるのだそうです。いろいろな形をしているその祠は氏神様と呼ばれ、各家で、年に一度お祭りをしていたそうです。私にとって、この馴染みのない風習もとても不思議なのですが、もっと興味深いのは、蛤浜に住んでいる方も一体なぜそんなことをしているのかよく知らないということでした。祠ももともとは家から遠くにあったものを、拝むのが大変だからということで、家のすぐそばに移したそうです。これらのことから氏神様の歴史の長さを知ることができますが、もしかしたら、氏神様の歴史を探ることで、蛤浜の歴史的背景や浜の成り立ちを知ることにつながるのではないでしょうか。

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集会所裏で見つけた氏神様

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はまぐり堂を経営する亀山さんの家の氏神様

 また、蛤浜の神社にも特徴が見られました。私が今まで行ってきたアーキエイドの活動中では、牡鹿半島のどの浜にも高台に神社がありました。そのため、津波の被害を免れ、神社が避難場所となっていました。しかし、蛤浜には高台に神社がありませんでした。亀山さんに聞いてみると、蛤浜の神社は道路を挟んだ海のすぐそばに「蛤神社」という神社があったそうですが、津波で建物は流されてしまいました。なぜその位置にあったのかとても不思議です。さらに蛤浜は山の中にも神社がありました。亀山さんに案内していただくと、そこには鳥居があり、確かに神社がありました。蛤浜ではこれを山の神様、海側に位置する蛤神社を海の神様と呼び、お参りしていたそうです。山と海の両方の恵みを受けている蛤浜ならではのことだと思います。

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津波で被害を受けた蛤神社

 キャンプでは、この蛤浜の奥深さの一端を感じるところまでしかできませんでしたが、発見の多い3日間でした。小さな蛤浜であっても、そこに積み重なってきた歴史はとても奥深いものがあります。今回の蛤浜再生プロジェクトもその歴史を汲み取った延長上にあるべきだと、明治大学の門脇先生がおっしゃいました。今後これらの歴史について、文献やヒアリングを通して調査したいと思います。

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3日間の成果を蛤浜の白地図にまとめる

 最後に島田さんから「これからだよ。一緒にがんばろう。」と話してくださいました。蛤浜の皆さんや、今回キャンプに参加された仲間と一緒に活動できることがとても嬉しいです。今後ともよろしくお願い致します。


名古屋工業大学北川啓介研究室修士1年
坂井文也


民家リノベーションワークショップ主催|明治大学門脇耕三研究室
開催場所|宮城県石巻市蛤浜
協力|蛤浜再生プロジェクト、長坂常
民家リノベーションワークショップ 募集概要

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