せんだいデザインリーグだより
今回の被災地でもある仙台を拠点とするアーキエイド設立発起人メンバーからの復興だより。

ベガルタ完勝を喜びつつも…:本江正茂

今日再開されたJリーグの初戦,ベガルタ仙台はアウェイで川崎フロンターレに完勝した。多くのスポーツニュースがベガルタの「強い気持ち」を称賛した。次節は浦和レッズとホームで対戦するが、その日にあわせるかのように、本拠地のユアテックスタジアムと仙台都心部を結ぶ地下鉄南北線が全線復旧する予定になっている。スタンドは間違いなく満員になるだろう。東北新幹線の全線復旧も秒読みで、少なくとも仙台の日常は順調に復旧しつつあると感じられるかもしれない。
一方で、やむことのない余震が、市内の被災建物へのボディーブローを重ねており、その塑性変形はじわじわと着実に進んでいる。特に、ほぼ一ヶ月目の4月7日の大きな余震は、ようやく進めてられていた補修工事の多くを台無しにし、たくさんの現場で「前と同じようにまた壊れちゃいました」という苦笑をもたらし、人々の心をくじけさせるに十分な被害をもたらした。そもそも3名もの死者を出した7日の地震は普段ならそれだけで名前のついてしかるべき大地震なのに、今もただの「余震」と呼ばれている。
福島も、どうしても浜通りに目が行ってしまうけれど、中通りの須賀川や郡山でもただならぬ地震被害が出ていることを忘れるわけにはいかない。
安定せぬまま膠着した原発事故の問題を除けば、センセーショナルな被害の報道に皆が疲れてしまったのか、メディアは次第に被災地の美談や復旧の明るい話題へとシフトしつつあるように見える。ベガルタの勝利を心から喜びつつ、依然深刻なままの状況が続いていることを意識しておかなければならないと思う。

 

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